録る前に、何を記録し誰に渡すか決める
参加者には録音する旨を伝え、同意を得てから開始します。社内では、録音可能な会議か、どの機密区分まで扱えるか、音声と完成した議事録を誰に共有するかを決めておきます。これは利用側で決める運用で、製品が自動で適否を判断するものではありません。
伝え方の例は、「決定事項と担当作業を記録するために録音します。文字起こしは議事録担当が見直し、完成版を参加者に共有してよいでしょうか」です。実際の共有先に合わせ、言っていない用途まで広げないようにします。
要約の重要箇所から、元の発言へ戻る
要約に載った決定事項と作業を抜き出し、文字起こしの該当箇所を探します。タイムスタンプがあれば音声へ戻る位置を絞れますが、話者ラベルが付いていても、それだけで発言者を確定しません。
「検討してはどうか」「できれば金曜まで」「承認されたら送る」は、それぞれ提案、希望、条件付きの作業です。要約で「金曜までに送る」とまとめられていたら、断定を戻します。聞き取れない人名や期限は、空欄を推測で埋めず、参加者への質問として残します。
担当者とレビューする人を別々に書く
次は架空の会議例です。「初稿は佐藤さんが金曜までに作ってください。山田さんがレビューし、送付日はその後決めましょう」という発言を、次のように分けます。
| 議事録に書く項目 | この発言から分かること | 勝手に補わないこと |
|---|---|---|
| 作業 | 初稿の作成 | 顧客への送付まで完了するとは書かない |
| 担当者 | 佐藤さん | レビュー担当の山田さんと入れ替えない |
| 初稿の期限 | 金曜日 | 日付と締切時刻が曖昧なら質問する |
| レビュー | 山田さんが行う | 初稿と同じ期限とは決めない |
| 送付日 | レビュー後に決める | 金曜日の送付を決定事項にしない |
数字と期限は、単位や条件まで照合する
文字の誤りだけでなく、合計の意味も見ます。仮に発言が「3部署に2台ずつ配る」なら、合計は3×2=6台です。「2台を配る」という要約では、部署ごとの数量が抜けています。金額も単価か総額か、台数も追加分か累計かまで読みます。
「今週金曜」は会議日が分からなければ日付に直せません。音声にも時刻がなければ、締切を17時などと書き足さないようにします。期限が依存する承認や納品も、同じ欄に残しておきましょう。

音声・アプリ・クラウドの保存を一つに考えない
専用端末で録った音声は本体に保存され、転送後にアプリへ同期されます。セキュリティFAQは、クラウドへのアップロードは利用者の明示的な同意がある場合と説明する一方、製品案内にはクラウドストレージの記載があります。「全て端末内だけ」「必ず全てクラウド」とはまとめられません。
利用する製品と同期設定に合わせ、録音、文字起こし、完成版それぞれの保存先を調べます。会社で決める項目は、閲覧できる人、保存期間、削除担当です。完成版を広く共有する場合も、元音声まで同じ範囲に配る必要があるかは分けて考えます。
書き出しは、見直すための版と配布する版を分ける
2026年9月26日時点で、音声はMP3・WAV、文字起こしはTXT・SRT・DOCX・PDF、要約はTXT・Markdown・DOCX・PDFへ書き出せます。App・Web・Desktopから個別またはまとめて出力でき、文字起こしにはタイムスタンプと話者ラベルを付けるか選べます。
- 音声と照合する版にはタイムスタンプを残し、未決定の項目を明示する。
- 担当者の回答を反映し、作業ごとに担当、期限、前提条件をそろえる。
- 配布先に不要な発言や情報を除き、完成版として名前を付けて保存する。
- 書き出したファイルを開き、表や担当者名、日付が意図どおり残っているか読む。
共有を止める場面と、契約終了後の扱いを決める
担当者や期限に重要な食い違いが残るときは、推測した完成版を配らず、該当部分を未確定として参加者に聞きます。録音や外部処理が認められない会議では、文字起こしの便利さより会議の運用を優先します。
Pro・Unlimitedの解約後は、請求期間の終了時にStarterへ移り、既存データへのアクセスは残ります。ただし、社内記録の保管を契約中の画面だけに任せず、必要な完成版と照合用データを社内で認められた保存先へ出力しておきましょう。
