「先にタイムカードを打って」と言われたあとに、閉店作業を続ける。勤怠システムから退勤したあとに、資料を直す。帰宅後も業務チャットへ返事をする。
こうした日は、打刻時刻だけを見ると、その後の作業が分かりません。まず1日分について、勤怠上の終業と実際の作業終了を別の欄へ書きます。
当日に残す5項目
- 勤怠上の終業時刻:タイムカードやシステムへ入力した時刻
- 実際の作業終了時刻:最後の作業を終えた時刻
- 職場を出た時刻:片付けや着替え後に退出した時刻
- 続けた作業:資料修正、清掃、引継ぎ、返信など
- 指示や経緯:誰から、いつ、どのように依頼されたか
記録例:勤怠は18:00で退勤。18:05、店長から在庫表の更新を依頼された。18:40に更新を終え、18:48に店舗を退出。更新ファイルの保存時刻は18:39。
時刻を正確に思い出せない場合は「18:30ごろ」と書き、後で確認できた資料を添えます。
業務、私用、中断、不明な時間を分ける
職場にいた時間のすべてが、そのまま業務時間になるとは限りません。作業後に私用の電話をした、同僚を待った、休憩してから退出したなど、分かる中断は分けて残します。
時系列例:18:00に退勤打刻。18:04にチャットで修正指示。18:12〜18:22は私用電話で中断。18:41に修正版を送信。18:49にPCログオフ。19:03に退館。作業終了は18:45ごろの記憶で、分単位は未確認。
複数の時刻が食い違っても、どれか一つへ無理に合わせません。それぞれが何の記録かを説明し、確認できない区間は「不明」とします。
帰宅後に作業した日は、職場の退出と自宅での作業を別の行にします。開始と終了、使った端末、依頼の内容を残し、通勤時間を作業時間へ混ぜないようにします。
客観的な記録と照らし合わせる
厚生労働省のガイドラインは、使用者が始業・終業時刻を確認し、原則として現認またはタイムカード、ICカード、PC使用時間などの客観的な記録を基礎にする考え方を示しています。
自分のメモと一緒に確認しやすいものは次のとおりです。
- PCのログオン・ログオフやファイル更新時刻
- 業務メールやチャットの送受信時刻
- 入退館カード、警備、駐車場の時刻
- シフト表、日報、作業記録、予約対応の履歴
- 交通系ICや帰宅時の領収書など、退出時刻の手がかり
一つの記録だけで決めつけず、同じ日の複数の時刻を並べて確認します。
指示が口頭だった日も、経緯を残す
書面の指示がない場合は、誰が、どこで、どの作業を頼んだかを当日中にメモします。自分から残った場合も、作業の必要性、期限、誰が把握していたかを分けて書きます。
後から関連するメールが届いたら、元のメモを消さず、確認した日付と資料名を追記します。事実と自分の推測を混ぜないことが重要です。
会社の機密を持ち出さずに整理する
資料を集めるために、アクセス権のない情報を開いたり、顧客情報や営業秘密を無断で外部へ移したりしないでください。自分が正当に確認できる勤怠画面、予定、送受信時刻などを、必要な範囲で整理します。
画面の画像に顧客名や個人情報が含まれる場合は、元データを保ったうえで、共有方法を相談先に確認します。SNSへの公開は避けます。
月ごとに「差がある日」を一覧にする
1か月分がたまったら、勤怠上の終業時刻、実際の終了時刻、差、作業内容、関連資料を1行ずつ並べます。差がない日も含めると、どの日を確認したかが分かります。
労働時間に当たるか、賃金の支払いが必要かは、作業の内容や指揮命令など個別の事情で判断されます。記録を整理したら、労働条件相談ほっとライン、労働基準監督署、専門家などへ確認してください。
記録した時刻だけで労働時間や賃金の支払いが確定するわけではありません。手元で正当に確認できる資料を使い、会社や顧客の機密を持ち出さず、個別の扱いは公的窓口や専門家へ相談してください。
打刻時刻と、実際の退勤時刻を並べて残す
退勤時間チェッカーでは、勤怠入力上の時刻と実際の到着・退出時刻を日付ごとに確認できます。業務メモや勤怠画面の画像も同じ日の記録へ添付できます。
App Storeで無料ではじめるよくある質問
数分だけでも記録した方がよいですか。
時間の長さにかかわらず、事実として気づいた日に残しておくと後から確認できます。労働時間に当たるかどうかは、作業内容などを含めて個別に確認します。
過去の分はどうやって思い出せばよいですか。
メール、チャット、予定表、ファイル更新、入退館など、日付と時刻が残る資料から確認します。分からない部分を推測で埋めず、確認できた範囲を記録します。
タイムカードの画像だけで足りますか。
タイムカードは重要な資料の一つですが、打刻後の作業はそこに表れない場合があります。自分のメモと、PC、メール、入退館など同じ日の資料を照らします。